[レポート]Adapting Games to Television/Film ゲームをテレビや映画に活用するには #AmazonGameTech #AmznGameTechJP
Adapting Games to Television/Film ゲームをテレビや映画に活用するには
2019年11月20日(水)にアマゾン目黒オフィスでアマゾンウェブサービス社の自社イベント「Amazon Game Developers Conference」が開催されました。
本記事は、セッション「Adapting Games to Television/Film ゲームをテレビや映画に活用するには」をレポートします。
スピーカー
Amazon Prime Video Development Executive Scott Farris(スコットファリス)氏
セッション概要
Amazon Studios(Man in the High Castle, The Boys, The Marvelous Mrs. Maisel, Fleabagなどのヒット作で知られるスタジオ)の開発エグゼクティブ、Scott Farris がグローバルストリーミングサービス用のテレビ番組の開発と制作のプロセスについて語ります。また、ゲームのIPをテレビや映画放映に活用する際の注意点を説明し、現在のテレビ業界の情勢がゲームの利用に適している理由を説明します。
レポート
自己紹介
- AmazonPrimeのグローバルのために仕事をしています
- Prime Videoを各国の言語にローカライズして展開しています
- SF/スーパーヒーローとか、多くの作品が存在します
- 今日はThe Advantage of Intellectual Property (IP)の話が中心になります
- ゲームの世界をTVショーに活用したプライムビデオも取り扱っています
- チャンスがあるならゲームが単にテレビ化される前に我々アマゾンプライムの方で取扱をしたいと思っています。
TVショウを作る過程
- Identify:作品を考える
- Development:ライターとスクリプトを作っていく
- Greenlight:シリーズ全体のグリーンライトを考える
- Staffing:スタッフを決めていく、出演者を決めていく
- Shooting:撮影、世界中で行う
- Post Production:特にドラマの場合、編集などを行っていく大体6ヶ月掛かることがある
- Testing:ローンチ前にワークするか確認をする
- Launching:ローンチをする
Hollywood and Games
- 歴史的に映画は世界に広がってきた
- ゲームや映画は世界中に広がるが、これまでテレビというのはそれぞれの国に特化してきた
- しかし今、悪魔城ドラキュラなども今アメリカから出発して広がってきた
- Netflixなどもそういった取り組みの1つである
- TVの世界は、2時間の映画よりも時間を掛けることで世界を膨らませることができる
- ゲームももっと時間が長い、お互いが補完関係にある
Elements that Makes a Good Adaption
- ゲームを映画化すること、それには幾つか効果が期待できる
- 従来のゲーマーから広げることができる
- 好きなだけ体験することができる
- ストーリーライン、キャラクターを展開していくことが出来る
- ゲームの世界を拡張していくから出来ることが適用すると言うことである
質疑応答
- Q:先の話、ゲームをテレビに展開するなど、ブレイクポイントを作るときに難しいところは何でしょうか?
- A:最も重要なのはキャラクターですね。特定のキャラクターの世界観を展開するので、本来の流れがあるのに別の人格を作ってしまうとファンが失望する 新しい声優を当てる、ライターが膨らませることはできる。さらにTVに返していくことができる
- Q:もう少し新規に追加してしまうとハードコアファンはどう感じるでしょうか
- A:もっとも重要な指針は精神、オリジナルのDNAを変えてはいけない。1対1の体験に変えるは出来ないので、例えば何かを追加するとか、常にオリジナルの精神を守ること全ての人を満足させることは出来ないけど。
- Q:TV展開されるオリジナルはどのように選ばれるのか?アマゾンが選ぶのか、ゲーム会社から提案されるのか
- A:優先されるのはゲーマーに支持を受けているかどうか、下地があるか、新しい側面が探求できるか、アマゾンの立場ではユニークで興味深いか、ファンベースがあるか。いずれにしても正解はないと思うが真摯に考えている。
- Q:例えば自分たちが作っているタイトルを映像化したいとき予算を取ればアマゾンプライムでは検討をしてもらえるのか。
- A:資金調達に関しては、私たちは具体的な作品ベースで話をしながら決めていきたい。スタジオはあるが、それがどういう作品なのか、世界観なのかによって自分たちにフィットしているかということを検討したい
- Q:内容にもよるが、ドラマを作りましょうということになった場合の費用の規模感が知りたい
- A:1シリーズを作るのにどれくらいかかるかについては定額はなくて、個々のタイトルによって決まる。タイトルによって金額が決まる、ショーやゲームの内容によって決まっていくので申し上げられない。ただし場合によってはアマゾンプライムビデオが制作費を負担することになると思う
- Q:複数人のライターがアサインされたときに作品の世界観の統一はどうやっているか
- A:一般的には、ヘッドライターを1人入れる。それが重要なポイントとなる。最初のエピソードを書いて、複数のライターを採用してそれぞれの世界を作っていく。小ライターのビジョンやスキルも大事になってくる。これら共有をしながらディレクターと一緒に緊密にビジョンを共有しながら一貫性を保つ
- Q:最終的なIPホルダーはどのように監修に関わってくるか
- A:作品によって関わり方が変わる。お互い良い関係を保ちながらビジョンから離れないように調整する。IPホルダーによってはそれほど関わらなくてよく、チームに任せてくれることもある。白い手袋アプローチという方法を取っている。
- Q:自分の作品がアマゾンのプライムビデオになることは魅力的だと思っているが、具体的にどのようにアプローチすれば良いか、窓口はあるか?契約は一般的にIPの監修と許諾になるのか許諾料などは発生するか。金銭が発生しない契約が主流なのか。
- A:一般的な契約条件はプロジェクト毎に変わってくる。一般的にライセンスの見方をしている、アマゾンプライムとしてはIPの権利を欲しい訳ではないライセンス料を払っていくことになると思う。ゲームのプロモーションということはゲームにとっても効果が出て来る。さらにアマゾンはタッチポイントが多くありTwitchなどもある。 まず名刺交換をしましょう。具体的なタイトルがあればこちらも勉強します。もう少しスリム化して日本側のチームにやりとりしてもらうとか。今日は名刺交換をお願いします
- Q:ドラマが配信されてからのデータ収集について、年齢や、性別、その後のゲームに関わる購買行動などは共有してもらえますか
- A:100%ではなく一部となります。深いエンゲージメントが有る場合などです。具体的な数字そのものよりも定性的な情報は共有している。それによって将来の発展のためには重要であると考えている。
- Q:どういうゲームが一番映像化したとき、良い映像になるというのはイメージはありますか。
- A:特定の種類のゲームというのは沢山有るが、アングリーバードも映像化したとき、深いストーリーラインではないが面白い映像には出来た。世界観としてストーリーをテレビで伝えられるだけの作品かどうか。 フォールアウトというのがある、フォールアウトはニューイングランドでの話になり派生していくが、統一された世界観をそれぞれゲーマーがそれぞれのキャラクターに追従してきた、そのとき意味が出て来る。もっと世界観の新しいところが見つけられてくるという良さがだせた。ゲームでは表現出来なかったところをTVで表現出来た
- Q:ゲームをローンチするときと、TVをローンチするときの差があるようであれば教えてください
- A:1つ違うのはTVの場合、ゲームの場合、作ったあとアセットは柔軟性があるしCGの作り直しなどはできるが、、TVショーの場合柔軟性はない。一度撮影が終了してしまうとそれ以上の変更は出来ない。 追加なども不可能ではないが、難しいので一度撮影してしまうと決まってしまう。
まとめ
質疑応答が中心のセッションとなりましたが、多くの参加者はゲーム会社から来ていることもあり、自分たちの知らないことに対して知りたいという質問が多くありました